町内のジオポイント(伊豆半島ジオパーク)
最終更新日:2016年6月13日
本州で唯一、フィリピン海プレートの上にのっている伊豆半島は、かつては南洋にあった火山島や海底火山の集まりで、プレートの北上に伴い火山活動を繰り返しながら本州に衝突し誕生しました。この半島では、現在も火山活動や地殻変動が続いており、これによって豊かな温泉や日本一深い駿河湾、変化に富んだ地形をもつ魅力的な半島が作られています。伊豆半島ジオパークは伊豆半島にある15市町、300か所を超えるジオポイント(ジオのみどころ)で構成されています(平成27年5月現在)
伊豆半島の成り立ち
伊豆半島の歴史は地層などの証拠などによって約2000万年前までたどることができます。
約2000万年前、伊豆は本州から数百キロメートル南、現在の硫黄島付近の緯度にあった海底火山群でした。フィリピン海プレートの上にできた海底火山や火山島はプレートとともに北に移動し、やがて本州に衝突して現在のような半島の形になりました。約60万年前のできごとです。
半島となってから約20万年前までは、陸上のあちらこちらで噴火が起き、天城山や達磨山といった現在の伊豆の骨格を形づくる大型の火山ができました。
これらの大型火山の活動が終わると、日本には数少ない単成火山群の活動がはじまり、現在は「伊豆東部火山群」として活火山のひとつとなっています。また、プレートの動きは現在も伊豆の大地を本州に押し込み続けていて、地殻変動によりさまざまな地形を作っています。
こうした二重三重の地質学的特異性が、多くの美しい景観や温泉を有する伊豆半島を形成しています。伊豆半島は、世界のどこを探しても同種の例を見ない、地球上の特異点とも言える場所となっているのです。
ジオポイント
ジオポイントを巡ることでプレート運動に伴う海底火山から陸上火山への移り変わりを実感することができます。
函南町内には次の8か所のジオサイト(ジオパークに認定されたエリア)と、9か所のジオポイント(見どころとして認定されたポイント)があります。
(1)田代盆地:丹那断層としての地形と、1930年(昭和5年)北伊豆地震時の断層のずれを保存した火雷神社が見どころです。
ジオポイント:火雷神社
(2)軽井沢:断層によって1キロメートルもずらされた2つの谷間などがあります。とてもおおきなジオサイトなので、現地に行っても確認することができません。丹那断層公園に設置された大型模型や地図で観察することができます。
ジオポイント:軽井沢
(3)丹那盆地:盆地の地形と、北伊豆地震にともなう断層のずれを保存した丹那断層公園、酪農に親しむことができる酪農王国オラッチェが見どころです。
ジオポイント:丹那断層公園、酪農王国オラッチェ
(4)池ノ山峠:とても大きなジオサイトです。山地の峠部分のため現地に行くこともできません。丹那盆地内などから、丹那断層に沿った直線状の谷間の地形が観察できます。
ジオポイント:池の山峠
(5)玄岳:田代盆地、軽井沢、丹那盆地のジオサイトを伊豆スカイライン展望台から眺めることができます
ジオポイント:西丹那駐車場(展望台)
(6)十国峠:田代盆地を含む北伊豆地域や富士山・箱根山・天城山などの火山・断層地形のパノラマを十国峠展望台から眺めることができます
ジオポイント:十国峠展望台
(7)月光天文台:星空の観察によって地球という惑星単位で考察ができるほか、地質関係の展示も見学できます
ジオポイント:十国峠
(8)柏谷:箱根火山が噴出した火砕流がつくる台地に、横穴遺跡群(国指定史跡)が見られます
ジオポイント:柏谷横穴群
伊豆半島ジオパークの函南エリアについて紹介するパンフレット「かんなみ~る(伊豆半島ジオパーク函南エリアガイド)」で、ドライブモデルコースや各ジオポイントの所在地図なども掲載していますのでぜひご覧ください。
伊豆半島にはたくさんのジオサイト・ジオポイントがあり、その場所ごとの魅力があります。伊豆半島ジオパークについて詳しくは伊豆半島ジオパークホームページ(外部サイト)をご覧ください。
お問い合わせ先
函南町役場 建設経済部 産業振興課
〒419-0192 静岡県田方郡函南町平井717番地の13
電話番号:055-979-8173
ファックス番号:055-978-3027
