有形民俗文化財(町指定)

更新日:2024年03月01日

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有形民俗文化財

双体道祖神

田代地区に存在する伊豆地方では珍しい双体の道祖神です。立像・浮き彫り・高さ60センチメートル×幅46センチメートル×奥行50センチメートル、享保2年(西暦1717年)酉十月の紀年銘及び田代村と刻まれています。函南町にはこの他に4基(桑原・丹那・軽井沢・畑)の双体道祖神がありますが、本像の彫りが最も鮮明で紀年銘も唯一のものです。道祖神は疫病等の侵入を防ぐため、村の入り口に置かれたもので、伊豆地方では単体で丸彫りの「伊豆型」と呼ばれるものが一般的です。

枯れ木や土がある斜面にある岩に2体の像が彫られた双体道祖神の写真

双体道祖神

駒形像

高さ91センチメートル×幅76センチメートルの板状の石に烏帽子単衣の人物を乗せた馬(駒)が浮き彫りされています。制作年代は不明、函南町内の石造物の中では稚拙ですが、源頼朝や平将門にまつわる伝説が多くあります。一説には、頼朝がこの地で得た名馬「池月」に乗った姿を刻んだものと伝えられています。本像を納める駒形堂は、泉龍寺(せんりゅうじ)の隣接地にありますが、もとは弦巻山の中腹にあったといわれています。

大きな石に彫られた馬の像の前にお榊が飾られている駒形像の写真

駒形像

地獄・極楽絵図

制作年代は不明、地獄絵図一対(2枚)と極楽絵図1枚で構成され、極楽絵図は高さ1.04メートル×幅90センチメートル、地獄絵図がともに高さ92センチメートル×幅2.57メートル。不明確な日金山信仰の実態を解明する上で貴重な歴史民俗資料です。鬢之沢公民館の隣にある地蔵尊というお堂に保管されています。
見学は山内さん(電話055-974-1780)へ。なお、山内さんの都合がつく範囲内で公開をお願いしてありますので事前に日程を確認してください。希望日に必ず見学できるとは限りません。

黒っぽい台紙に赤い顔の鬼や人のようなものが描かれた地獄・極楽絵図の写真

地獄・極楽絵図

桑原西国三十三所観音霊場(くわはらさいごくさんじゅうさんしょかんのんれいじょう)(三拾三躰(さんじゅうさんたい))

文化三年(西暦1806年)に、西国三十三所写し霊場として造られました。伊豆で現存するミニ三十三所観音写し霊場三か所の中で、整然とした巡拝路がある唯一のものであり、観音菩薩の浄土である補陀落浄土が再現されています。

説明が書かれた黒い石の横にてすりのある階段が山の斜面に作られている観音霊場入口の写真

観音霊場入口

寺社版木等

古版木はご本尊の写しで、土着信仰の物的証拠・地域の民衆史・信仰史を物語るものです。これらは桑原の廃平清寺・大竹の廃蓮華寺の古版木であり、両寺の存在を今に伝えるものです。江戸時代以降、明治の廃仏毀釈までの両地区の里人の信仰の篤さや、信仰という習俗をも伝える民俗・歴史資料です。
当町の寺社においても御札は多く存在したものと推測されるものの、明治の神仏分離や廃仏毀釈、信仰自体の衰退に伴い,失われたものが多く、往時の寺社の繁栄や人々の信仰の篤さを今に伝えるもので、町内では初出となります。

茶色い木の板にご本尊が彫られ黒っぽくなっている廃平清寺の古版木の写真

廃平清寺の古版木

この記事に関するお問い合わせ先

函南町教育委員会 生涯学習課
〒419-0122 静岡県田方郡函南町上沢81番地
電話番号:055-979-1733
ファックス番号:055-979-1744
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