史跡(国指定柏谷横穴群)
丘陵の斜面を横に掘って墓室(ぼしつ)とした古墳時代後期のお墓横穴墓(よこあなぼ)で、古くから「(柏谷(かしや)の百穴(ひゃっけつ)」と呼ばれています。
東西600メートル、南北250メートルの範囲に総数300基はくだらないと推定される県内最大規模の横穴墓群(よこあなぼぐん)で、北伊豆では最古の六世紀終わり頃に形成されはじめ、最終段階(八世紀末頃)には火葬骨(かそうこつ)を納めた例も認められています。
史跡に指定された範囲は全体のうち保全状態が比較的良好な一部で、現在柏谷公園(かしやこうえん)の最も奥(北)側に位置しています。
横穴墓(よこあなぼ)は、遺骸を納める玄室とその前面に慰霊祭を行った墓前域(ぼぜんいき)、両者をつなぐ通路である羨道(せんどう)に分かれています。
当時、人が死後に行くと考えられていた黄泉(よみ)の国を現し玄室内には、生活に困らないよう食器(土器)、身を飾る装飾品、身を護る武具(ぶぐ)や旅の道具(馬具)などの副葬品が一緒に埋納(まいのう)されました。
黄泉(よみ)の国の入り口は閉塞石(へいそくいし)と呼ばれる河原石(かわらいし)を積み上げてふさぎました。
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更新日:2024年03月01日